小室佳代さん実家がハマった「新興宗教」の真実(宮本タケロウ)

文/宮本タケロウ Twitter

大山ねずの命神示教会

 2018年3月1日の週刊新潮で、小室佳代さんの実家が「大山ねずの命神示教会」(以下、大山ねず教会)という新宗教の信者だという報道があった。

大山ねずの命神示教会とは:

横浜で銭湯を経営していた稲飯定雄(供丸斎)に「大山ねずの命」という神が降り、供丸斎を「神の使者」として1953年に設立された宗教。神からの預言(神示)や病気直しなどの奇跡を基に70、80年代に伸長したことで知られる。初代の供丸斎は「守護神」、二代目の供丸姫(森日出子)は「神の直使」とされる。

『新宗教辞典』等から抜粋編集

佳代さんは大山ねず二世信者

 週刊新潮によると、佳代さんの母が病気を患い、大山ねず教会に救いを求めたのが入信のきっかけだという。記事は佳代さんが少なくとも大山ねず教会の(元)二世信者であり、精神的不安から霊媒師に心酔していたことを述べているだけで、実際に大山ねず信者がどのような信仰の下に生きているのかは述べられていない

 今回は佳代さんのような大山ねず教会の二世信者に焦点を当て、親の信仰と子供の人生の葛藤を見ていきたい。

(週刊新潮2018年3月1日号)

二世信者の苦悩/精神の虐待

 子供は親を選べず、よって親の宗教も選ぶことはできない。たまたま生まれた自分の親が社会と乖離の多い宗教を信仰していた場合、その子供(二世信者)は植え付けられた信仰と社会との間で折り合いがつけられず、非情な「生きづらさ」を経験し、心に傷やしがらみを持ちながら生きることになる。

 これは、一般に「二世信者問題」と言われている問題で、信教の自由(信じることを選択する自由)に対して、二世信者のように「信じることを選択する自由を奪われる」ことをスピリチュアルアビューズ(精神の虐待)と言う。

大山ねずを捨てると不幸になる…

今回、取材に応じてくれたのは、朝子(仮名)さん、28歳。小室圭さんと同い年の大山ねず二世信者である。大山ねず信者の両親から生まれた朝子さんは物心つく前から母親に宗教的世界観を植え付けられてきたという。

大山ねずを捨てると不幸になるという話を聞かされてきました」

朝子さんは幼い頃から教会行事に無理やり参加をさせられたり、友達関係も制限されたりして、信仰に嫌気がさす時期もあったが、信仰を捨てる恐怖感がずっとあったと語る。

「(宗教が)嫌な存在になってたんですけど、信仰心を捨てると祟られるって…母親から植え付けられてたんです。教会の悪口を言ったら祟られるんじゃないかって…」

「神をバカにするな!」

 悩みながらも信じていた中学生の頃、一度、嫌になって「供丸姫(二代目教祖)バカヤロー」と何枚も紙に書いて部屋にまき散らし、家出をしたことがあったらしい。

 家出をして帰ってきた朝子さんに、なんと母親は心配するより先に「神をバカにするな!」と怒鳴ったという…

朝子さんは家出の後、母親からテレビと携帯電話、インターネットを中学・高校の6年間禁止にされた。「娯楽がなくてつまらない」と訴えたが、「じゃあ教本を読めばいいじゃないか?」と取り合ってもらえなかったという。

「信じられない自分がおかしいんじゃないか…?」

 それでも朝子さんは、親が押し付ける「カミサマ」を悩みながら信じ続けたのだそうだ。

「嫌だったけど、母親が間違っているはずはない自分がおかしいんじゃないか?と…自分の母が変な宗教に入るはずない、あそこはホンモノの神様なんだって、大学生くらいまではずっとそう思っていました。でも、大学受験の後にすごく怯えながら「大山ねず」ってネットで調べたんです。そしたら、2chで普通に叩かれてて、知恵袋とかでも(笑)。でも…結局怖くなっちゃったんで、途中で調べるのやめちゃったんですけど…」

 朝子さんは昨年Twitterを始めて、様々な宗教の二世信者に共通する声に気づき、自分を縛るスピリチュアルアビューズの呪縛からようやく逃れられた。それは、インターネットで「大山ねず」を初めて調べてから10年近く経った時のことだった。

それまでは「親の言うことだから、(それに疑問を持つ)自分が間違っているんじゃないか」とずっと悩んできたらしい。

神に奪われた親の愛

「親に悩みを相談しても、「祈願しなさい」と言われるだけで…両親が話を聞いてくれないから、私も一度、神さまに必死に「親を返してください」って祈願したことあったんです。供丸姫先生が(私から)親を奪っているって思って…」

 子供から親を奪う神様とは一体何なのだろう…「朝子さんにとって大山ねずはどんな存在ですか?」と聞くと、少し考えて「ただ、ひたすら憎いです」と言って、こう続けた。

両親を奪った存在ですね…親は私と喋っている時も大山ねずを通して喋っているというか…ぜんぜん私としゃべってくれてないというか。何事も神様神様って。邪魔をされていたっていうか…だから、本当に人生ぶち壊した…憎しみしかないっていうか…」

 家族愛を説く宗教が「親を奪う」。それが本当なら神は本物でも、その信仰は偽物だろう。

 母親は今、朝子さんが信仰から離脱していることは恐らく知っているという。そんな朝子さんに、

神を学べば素晴らしい人間になるのに、本当のアンタじゃない…どうして学ばないの?ラクになりたいでしょ?

 母はそう繰り返すらしい。

国民の「空気」

 ちなみに、朝子さんは巷で話題の「皇統の議論」には全く興味がないそうだ。理由は「私は自分が生きるのに必死だから…」だという。

 男系だの女系だの、自分に関係ない皇統の論争など、どうでもよく、日々生きるのに精いっぱい。きっと、そんな国民が大半ではないか。日々を生きる一人一人の国民が、一つの大らかな「空気」として皇室をまつろい、支えているのが日本の現状だろう。

小室佳代さんも被害者

 毒親から「カミサマ」を植え付けられ、それからの離脱に苦しみ、生き方に悩む。朝子さんが被ったのはまさしくスピリチュアルアビューズ(精神の虐待)である。

 多くの読者の反感をあえて承知で述べるが、小室佳代さんも母親から宗教を強要されたスピリチュアルアビューズの被害者といえないだろうか。母親から「カミサマ」を押し付けられた歪な二世信者として生まれた佳代さんは、強要された「カミサマ」への復讐として、一人息子を「王子様」に育てあげることで精神の虐待を解消させようとしたのかもしれない。

 そして、苦心して育てた息子は今、皇室を貴びまつろう国民の「空気」によってアビューズされ(もてあそばれ)ている

ナショナリズムという宗教

「日本人は天孫降臨と神武建国以来、君民一体で平和に暮らしてきた」…心地好く語られる日本民族の神話も、「横浜の銭湯に神が舞い降りた」という大山ねず教会の神話一つの宗教としては平等だ。神道は宗教であり、ナショナリズムも宗教であり、そして新興宗教も宗教である。信じる人間のリアリティはみな等しい

 そして、日々を生きる人間の苦悩とその人生の価値は、朝子さんも、小室さんも、佳代さんも、そして眞子さまも、みな平等だろう。

終わりに 神との宿命

朝子さんは、「カミサマ」を信じる母から生まれ、育てられた。それは宿命かもしれない。

眞子さまは、神を祀る皇室に生まれ、国民に敬愛される義務と宿命を背負った。

小室圭さんは、「カミサマ」を押し付けられた佳代さんの下で生まれる宿命を背負い、幸か不幸か皇女と恋したことで、皇室をまつろう国民の好奇の目にさらされる

「そんなこと、皇女との婚約内定者という公的立場であるから仕方ない」という理由が説得力を持つがゆえに、重い問題だ。

 大山ねずの神も、皇室の神も、人間を不幸にする神ならば、そんな神には呪われる価値もないと私は思う。朝子さんのように、日々、苦闘して生きる人に寄り添う皇室が、永久に続くことを私は願う。

(※本記事はあくまで朝子さんのインタビューに基づいたものでり、大山ねず教会の信仰を一般化したものではありません)

6 件のコメント

  • だから、何?って話で下等な神様の呪縛があろうと、人に借りたものを返さない事や自分の欲のために人を死に追い詰めるのはダメ。誰しも好き好んで親は選べない。境遇のせいを擁護する気にはなれない。

  • ミヤモトタケロウは、左翼の無神論者だったのか。

    一度はっきりと、カミングアウトするべきではないのか。

  • 馬鹿な宗教やスピリチュアルなどに騙されるような
    馬鹿な親を持った圭は、気の毒だけど
    その家に嫁ぐなんてあり得ない話し。
    行くなら皇室離脱してくださいね。お金は一円も持たず出ていって下さい。そしてもし離婚しても絶対帰って来ないで、アメリカでもどこでも行って下さい。

  • おおやまねずのみこと
    おおやまねずのみこと
    だいしんともまるさいのみこと
    こしょうどうし ちょくしのいん

    これを朝夕6時に唱えてからお願い事をするんだっけか。

    中学生の頃、親に黙った状態で幼馴染の母親に入信させられた。(それが親にバレて後に親同士大変なことになるのだが)

    週末、蒔田の参拝所へ行かされ、会議室みたいなところで全国中継の説法を聞かされる。
    参拝所ではレンズが野村沙知代がかけていそうなレンズがグラデーションのメガネをかけた供丸姫さんの遺影みたいなパネルが飾られていて、それに向かって泣きながら懺悔だかお願い事をしている人が沢山いてびっくりします。

    説法を最後に聴いたのは大学生の頃。
    供丸姫さんの双子の息子さんだかの説法になりますが、神様なんてどうでも良かった状態で聞いていると、仏教精神論やスピ系の意識高い系な感じ。
    そこに感化されて『おおやまねずは素晴らしい』、生き方が楽になった、お願いが叶った、当たった。になるとハマっていくんだろうな。

    週末の横浜地下鉄は金メッキのバッチを付けてる人多しで、『わぁ…』って感じ。

    お金関係は全て幼馴染の母もちだった為、賽銭箱に小銭を取り敢えず入れとか。くくらいしか払ったことが無い為、詳細はわからないけど、お寺で500円で売ってそうな普通のお守り(黄緑まんなかにねずの文字)が2000円くらいだったと記憶。

    総本山が千葉かな?にすごいのがあるけど、創価や天理同様に、資産はかなり持っていかれる宗教だと思います。

  • これは邪道でしょう。初代の頃は力があった、しかしそれは初代のみであり幾ら宗教法人であっても2代・3代と力が続く事は無いと思います。

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